ICレコーダーの録音は有効

クレーマーに録音すると言われた場合

最近は一人一つのスマートフォンを持っているのが当たり前になっているため、その場で相手との会話を録音することが簡単にできます。
そのためクレーマーとして訪れた人が長引く会話の途中で「これからの発言は録音をするぞ」と言ってスマートフォンもしくは専用のICレコーダーを取り出すというようなことがあります。

中には意図的に話し合いを自分に有利にするために最初からICレコーダーを持っていく周到なクレーマーもいるようです。

会話を録音することはその場での発言をそのまま記録することができますので、あとから「言った」「言わない」という不毛な水掛け論になることを避けることができます。
しかし同時にあとから自分に不利な発言を切り取って反証にされる危険もあるため、最初から録音機器を用意しているタイプのクレーマーとは同じ土俵に上がらないようにすることが大切です。

もし話し合いの途中で唐突に「これから録音する」と言われた場合には、「録音をすることによりこちらの発言を不利に取り扱われる危険があるので承知できない。もし録音するならこの場での話し合いは中断して後日改めて行う」というようにして断りましょう。

問題は録音をされてしまうということよりもむしろ、一方的に証拠を握られてしまうということにありますので、後々の面倒を避けるためにもそうしたことは受けないようにしましょう。

こちらから録音を持ちかけることによる効果

逆にクレーマーとの話し合いを円滑にするためにあえて録音をするということを示すこともできます。
よくテレフォンサポートやサービス案内などでオペレーターとの会話をする前に「サービス品質向上のために録音をさせていただいております」といった音声が流れますが、それも事前にクレームを防止するための方法です。

録音をすることによる効果として、後から説明があったかなかったかということを確認するということだけでなく、話し合いの途中で暴言を吐かれることを予防するということがあります。

クレーマーの中には個人的な脅迫ともとれるような恫喝を行うタイプの人もいますので、あらかじめ録音をしておくことによりその内容が外部に出されたときに不利になるということを示すことができます。

恫喝的言動の度合いが、例えば「店が終わるまで待っているぞ」「俺にこんなことを言ってただで済むと思うなよ」というような暴力などの危害をほのめかすものであった場合には脅迫罪など刑事事件として証拠にすることが可能です。

ですので話し合いのときに録音機材を隠しておくよりもむしろ事前に「この会話は録音しています」ということで、話し合いがこじれたり余計な暴言を受けて精神的に傷つけられることを避けることができます。

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