クレームで傷ついた心の回復術 その2

一度冷静になってみよう

クレームで傷ついた心を回復するには、一度冷静になることが役立ちます。
クレームを言われると自分が悪いと考えがちですが、必ずしもそうではありません。
たいていの場合は個人ではなく、組織や商品に対するクレームだからです。

しかも悪質なクレームの場合は、ただ自分の要求を通したいと思っているだけの場合が多いです。
相手が誰なのかは関係ありません。
ですから、厳しいことを言われたとしても、それで自分を責める必要はありません。

仮に自分個人に対して文句を言われたとしても、「どうしてこんなことを言うんだろうか?」と考えたり、そのクレームについて同僚などにどう思うか聞いてみることもできます。
クレームを言う人は感情的になっているので、誇張した表現を使ったりするものです。
それをすべてまともに受け取らないようにしましょう。

第三者視点に立って自分を分析し対応してみる

しょっちゅうクレームを言われていると、確かにつらい気持ちになります。
つらい気持ちに対処するには、第三者の視点に立って自分を分析するのが役に立ちます。
クレームを言ってくる人が一方的な態度を取ったり、責任転嫁をしたり、感情的な言動をしたりしたとき、自分はどんな気持ちになっているのかを分析してみます。
怒りの気持ち、いらいら、恐怖などいろいろあるでしょう。

このようなネガティブな気持ちがあると、動揺してしまい冷静に対処することができません。
うまく対応できなかったことで自信をなくし、申し訳ないという気持ちを引きずることになります。
その結果、クレーム対応の傷からなかなか立ち直れないでいるのかもしれません。

クレームを言われた時にネガティブな気持ちになりがちな自分に気づいたら、クレームと距離を取るようにしましょう。
クレームと距離を取るために、「これは自分ではなく会社に対するクレームだ」「お客様の本当の要求は何だろう?」と考えてみます。

最初に意識的にポジティブなとらえ方をすることで、自分のスキルや知識で対応しようという気持ちになれます。
そのような気持ちで対応していると、クレームにうまく対処できるようになり、結果としてお客さんから良い反応が得られ自信につながります。
一朝一夕にはいきませんが、成功体験が多くなることで、心の傷がだんだん癒えていきます。

また、クレーム対応でつらい気持ちになる自分を分析すると、マニュアルが不十分であるとか、わからないことがあってもだれに聞いたら分からないといったことが原因あることに気づくかもしれません。
そうであれば、教育係を決めてもらったりマニュアルを整備してもらうなどで、クレームにもっと対応しやすくなるでしょう。

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